「青の翼 ブルーインパルス」が発刊された

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筆者が撮影した2021/7/23のBI
ブルーインパルスを題材にした写真集は見かけてもドキュメンタリーの出版は多くはありません。更に、東京オリンピック開会式の時にブルーインパルスが東京上空で五輪を描いた2021年夏の事実を記録したものはこれが初めてです。

その書籍とは、202281日に並木書房から発売された「青の翼 ブルーインパルス」です。

著者は、軍事記者の小峯隆生氏。並木書房から航空自衛隊機材シリーズ書籍を三冊出版されています。写真は柿谷哲也氏ともう一人は朋友の今村義幸氏。

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今村さんとは、両者の航空関係での仕事を通じて知り合いました。ブルーインパルスへの情熱は、話を聞いていても清々しいばかり。小説としてブルーインパルスを題材とした書籍「スカイクリア」を上梓した著者でもあります。

さて、「青の翼 ブルーインパルス」は、1964年の東京オリンピックから57年。舞台は1年延期となった2021年に変わります。当時、F86Fのブルーインパルスで五輪を描くミッションは、大成功を収めました。今回、絶対に失敗できない世紀の大イベントを成功させるために航空自衛隊で行われた準備はそれこそ膨大なもの。それを丁寧な取材で明らかにしていきます。

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筆者が撮影した2021/7/23のBI 

飛行当日、パイロットは操縦するコックピットで何を考えていたのか。など、興味深い内容がたくさん出てきます。あえてこの一部のみご紹介すると、「羽田空港で民間航空機がすべて静止した状態なのを目にして、身の引き締まる思いがした」とのこと。リアルかつ、想像のつかない格好のいい感想です。

ブルーインパルスの飛行は、パイロットだけでなく、整備士なども含めた総合力で演技の良しあしが決まることが読んでいて理解できます。パイロットは地上の目標物をどうやって事前に確認するのか。6機目も含めて五輪を描いた事実に加え、AB編隊の2チームで対応したなど、興味深い話が次々に出てきます。

本書のコンセプトも納得の言葉で締めくくられており、是非手に取ってご覧いただきたいと思います。

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