マクタン・セブ空港に出来たAOCC
関西空港に台風21号が襲来し、被害が大きくなったのは9月4日。
一か月半以上が経過しました。改めて、公共交通機関のターミナル施設の重要性が浮き彫りになっています。
運営会社である関西エアポート社の責任問題にもなっていますが、今後同様の事象を発生させないことが大事です。
日本の空港には先例がありませんが、最近開港する諸外国の空港にできつつある施設。それはAOCC(エアポート・オペレーション・コントロール・センター)と呼ばれるものです。
空港会社が、空港機能の司令塔を一カ所に集めたもの。これがあれば、有事の際に情報を統制できて、被害を最小限に抑えられる(無くす)ことができます。
コストが掛かる場合は、空港施設利用料から捻出する必要があります。
24時間空港であればそれこそ年中無休の施設ですが、それが難しければ施設を作って普段は閉めていても有事の際にはすぐにオープンすることができるようにすればいいのです。別の運営を考えれば、関西エアポートのオフィス自体をAOCCに組み込んでしまえばいいのではないでしょうか。
今年、フィリピンのマクタン・セブ空港の国際線ターミナルビルオープンに立ち会いました。施設見学で、このような小さなエアポートにもAOCCはありました。就航するエアラインもスタッフを派遣しています。年間旅客数1200万人と言われる空港にできて2900万人の関西空港にできないはずはありません。この10月28日に開港する新イスタンブール空港はIGAが運営します。規模が大きくて、当初より9千万人のキャパシティがあるとのことですが、ここにもAOCCがあります。
テクノロジーが進めば、それだけ管理や監視が必要です。空港運営は特殊なもの。知見を広めて、利用者に優しい施説になって欲しいと思います。