1993年に羽田空港 国内線 新旅客ターミナルビルが供用されるまでは、旧ターミナルビルが使われていました。
今と同様にモノレールが乗り入れていたのですが、空港駅構内は照明も暗めで売店には多くのダンボール箱が無造作に積み上げられていたものです。
航空書籍の多いブックスフジも、専門書が積み上げられていました。
迷路のような階段とレストランを過ぎて階段を上がると、展望デッキが姿を現し、プラスティックのベンチに座ってオレンジジュースを飲んだ淡い記憶がよみがえります。
レストランの一つで中華「彩鳳」にはジャンボシュウマイが売られていました。今も東京エアポートレストラン系列の売店で購入できます。
国際線に向かうと、展望デッキの階下には有料で「特別待合室」なるものがあり、出発する親族や友人を見送る場所がありました。
飛行機が好きな者にとっては飛行機の動きや、乗務員を眺める格好の場所でした。
パイロットは、袖のラインも凛々しく、客室乗務員は各国の民族衣装を身にまとい、華やかに。大阪万博の再来を思わせました。
特に記憶に残るのは、パンナムのジャンボが到着している時で、キャプテンが現れた時です。その制帽に白いカバーが掛けられているのが高貴に見えたものです。運が良ければ、到着と出発とをダブルで見える訳で、当時の30円の入場券を有効に使ったものでした。
残された写真に当時の様子を伺い知ることができます。