FIAの地上展示機の中に、日本では完全退役し希少になったSAAB340Bを見掛け、向かってみました。それは英国の航空工学系の学部を持つCranfield大学が所有する機体でした。
機内に入ると日本人女性がいるではないですか。話を聞くと2003年から同大学にいるとのこと。この機体の事を説明できる教授がいるとRobert
Harrison氏を紹介してくれました。
SAAB340Bは1998年にアメリカのメサバ航空にデリバリーされたもので、Cranfield大学は2021年9月に取得しました。
機体は大学内の国立飛行研究所センター (NFLC)の主に大学院生が、パイロットの視点であらゆる操縦をこの機体で再現して学ぶための研究用だと聞きました。
学生がこの機体に搭乗し、シートバックモニターで計器の作動を確認しながら飛ぶとのことで、大空での講義が行われています。
後日、FIA会場で会った日本人女性のことを詳しく知ったのは8月15日になってからのこと。所用で訪問した新橋航空図書館で今年2月に航空ファン誌取材でお世話になった廣嶋さんに再会し、情報交換の中で航空の気候変動対策についての話になりました。
7月12日の日本航空協会の講演会ではCranfield大学の女性准教授がゲストであったことを知りました。内容は、気候変動対策セミナー「人々をしあわせにする持続可能な航空輸送システムを考える」でした。
SAAB340B機内にてRobert Harrison教授
FIAでお会いしたのは航空宇宙環境システム学で教える三好千景(ちかげ)先生だと分かりました。
FIA会場の機内で、三好さんに会ったのは7月19日のこと。この時のセミナーを聴講していれば違う話も聞けたのにと後悔しても後の祭り。
同大学は気候変動対策に持続可能な航空の研究をしており今後注目を浴びることは間違いなさそうです。
日本人の海外での活躍を知ることができて嬉しくなりました。