
2023年のパリエアショーで実機塗装を披露したリヤド航空ボーイング787-9 (筆者撮影)
サウジの新たな空の顔が示す未来志向のデザイン
2025年4月19日、サウジアラビアの新興航空会社リヤド航空は、待望の機内内装を初めて公開しました。近代性と中東文化を融合させたデザインは、世界の航空業界関係者の注目を集めています。

リヤド航空ボーイング787-9 ©Riyadh air

ナローボディ機はエアバスA321neoを発注しています (©Riyadh air)
首都リヤドを拠点に、国家戦略を背負う航空会社
リヤド航空は、サウジアラビアの首都リヤドを拠点に2023年に設立されたフルサービスキャリアです。既に就航しているサウジアラビア航空が紅海沿岸の第二都市ジッダを拠点としているのに対し、リヤド航空は経済成長著しい内陸都市リヤドをベースとしています。この地理的・経済的優位性から、同社の成長は「約束されたもの」として期待されています。2025年内には就航を開始し、早い段階で東京にも就航することを示唆しています。

2023年のパリエアショーでのボーイング787-9 (筆者撮影)
洗練されたデザインで乗客体験を向上
今回発表された機内内装は、リヤド航空のブランドカラーである深い紫と金を基調とし、優雅で未来志向の美しさを感じさせるものです。広々としたパーソナルスペースや、照明・素材へのこだわりは、プレミアムな乗客体験を提供することを意図しています。
特にビジネスクラスでは、完全なプライバシーを確保できるドア付きの個室型シートが採用され、長距離移動でも快適に過ごせる工夫が随所に見られます。エコノミークラスにおいても、シートの改良や充実したエンターテインメントシステムなど、従来の常識を覆すレベルで快適性が追求されています。

ビジネスクラスのシートです (©Riyadh air)
「世界とリヤドをつなぐ」空の玄関口として
リヤド航空は、2030年までに100都市へのネットワーク拡大を目標に掲げており、今回の機内内装発表はそのビジョンの一端を体現するものです。観光・ビジネス・巡礼と多様な目的をもつ旅客に向け、リヤドから世界へ、そして世界からリヤドへと人々を結ぶ空の架け橋となることを目指しています。
今後の路線網の拡大や運航開始が待たれる中で、リヤド航空が示すデザインとサービスの方向性は、同社の確かな成長戦略の表れであるといえるでしょう。中東の空に第四の世界レベルのメジャーエアラインの誕生が期待されます。

客室乗務員の制服が発表されています(©Riyadh air)
ビジネスエリート – 1列目の4席
シートモデル サフラン ユニティ エリート 構成 1-2-1 幅 22.5インチ ピッチ 45インチ ベッドの長さ 78インチ IFEモニター 32インチ4K OLEDスクリーン プライバシー 52インチの壁 充電用 AC電源とUSB-A x 1、USB-C x 2
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ビジネス – 6列24席
シートモデル サフラン ユニティ 構成 1-2-1 幅 22.5インチ ピッチ 45インチ ベッドの長さ 78インチ IFEモニター 22インチ 4K OLEDスクリーン プライバシー 52インチの壁 充電用 AC電源とUSB-A x 1、USB-C x 2
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プレミアムエコノミー – 6列39席
シートモデル レカロ PL3530 構成 2-3-2 幅 19.2インチ ピッチ 38インチ IFEモニター 15.6インチ 4K OLEDスクリーン 充電用 USB-C×4
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エコノミー – 25列223席
シートモデル レカロ R3 構成 3-3-3 幅 17.2インチ ピッチ 31インチ IFEモニター 13.4インチ 4K OLEDスクリーン 充電用 USB-C×2 |

2023年パリエアショー会場にて (筆者撮影)