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カナダのLCCウェストジェットが、ULCC(ウルトラLCC)のSWOOPを世に送り出す。このアナウンスが流れたのが2017年9月のこと。
9か月後のこの6月20日に就航初便が飛び立ちました。
両社は本社をアルバータ州カルガリーに置き、密接な関係を築いています。
ウェストジェットは、1996年の誕生。アメリカでサウスウェスト航空が後に元祖LCCと言われるようになったように、ウェストジェットも元祖カナダのLCCという位置づけです。
ボーイング737中心のフリート構成から、ボーイング767-300ERや新たにボーイング787も導入し、3クラス構成でサービスを始めます。
LCCがフルサービスキャリアに回帰する構図です。それが故に、ULCCを作って自身のLCCとしての後釜に据えるような戦略は、今までに無かった発想です。
その戦略的なSWOOPは、欧州エアラインで流行ったマゼンタを取り入れたヴィヴィッドな色で若年層を取り込みます。機体の側面に飛行機をあしらうデザインはありそうでなかったもの。
使用機材は親会社でも使われるボーイング737-800型。189人を乗せるこの機材はスプリットシミタールウィングレットを装備しています。
6月20日に就航開始したのは、ハミルトンからアボッツフォード間で4時間超えのフライト。2機ある機体のうちC-FPLSが飛びました。フルサービスキャリアの路線でトロント⇔バンクーバー間の補完となる都市間輸送となります。当初より比較的長距離を飛ぶ思い切った戦略です。
就航当初は、この路線を119カナダドル(日本円換算約9,900円)で7月になっても安定して199カナダドル(約16,500円)の運賃も提示され、ULCCの存在感を発揮しています。カナダの広大な国土を飛ぶULCCとしての飛躍が期待されます。
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