コロナ禍におけるエアラインの輸送力回復傾向が気になり、調べてみました。国際民間航空機関(ICAO)が発行する世界の民間航空動向資料(Monthly Monitor)ですが、2021年5月発表の3月分で、世界のエアライン有償旅客キロ(RPK)のTOP15統計が今までとは違う数値を示していました。
長くアメリカのTOP3が世界のTOP3を維持していましたが、コロナ禍で中国のエアラインが追い越したと3月24日に日刊SPA!で書きました。2021年の年間実績で中国南方航空(CSN/CZ)が世界一の座についたというものです。
それでも米国エアラインは2~4位を占めていました。その後、単月ではあるものの、今年3月実績で中国東方航空(CES/MU)と中国国際航空(CCA/CA)が2位のアメリカン航空に次ぐ3位4位に入って来ました。
中国系の復活は、TOP15に入るSpring Airlinesが対前年を超えたことでも鮮明です。このリストのTOP15社で世界のエアラインの過半数のRPKを記録しているという寡占化にもなっています。
コロナ禍による国際路線減少で、国内線の多い国が上位に残っています。また、国際線で経営が成り立つ中東系は引き続き対前年は厳しく、カタール、エミレーツで対前年は7~8割落としています。
これからもコロナ禍で変わる世界の航空業界を注目していきます。