ボーイングとエアバスの展示場所は、フロアも違ってその距離感を感じます。
世界の100人乗り以上の旅客機の世界では、シェアを二分している両社ですので、そのライバル意識も大きいものがあります。
今回の展示は両社に工夫がありました。VRの技術で新しい機体を見せているのが斬新です。他に目を向けるとボーイングに工夫がありました。
堅いイメージの航空機メーカーで、じゃんけん大会でB787のシミュレーター操縦の権利を得るという発想が楽しいです。
空中給油機KC-46シミュレーターの操作体験もあり、子供に航空産業の奥深さを学べるいい機会を作っていると思いました。
ボーイングブースの子供たちの未来の飛行機デザインコンテストの様子
普段は絶対に目にすることのできない、下後方上空に近付く他機への給油。
実際にやってみたのですが、ブームの長さ調節と角度の変化を同時に操作するので、結構難しく感じました。実際は、風の影響などもあるので、ずっと難しいものと思います。
機体の展示モデルは、数ではボーイングが圧倒していましたが、機内まで造りこまれたカッタウェイモデルではエアバスがより精巧なものを出品。
コックピットの計器まであって、CRTディスプレーが光っている様子に見入ってしまいました。
今の大型ディスプレーモデルは、灯火を再現しており、エアバスA380のものでは、エンジンカウリングが回転していました。
両社の実機の設計思想は間逆と言えるもの。
最近、ボーイング737からエアバスA320を運航するエアラインへ転職した知り合いの機長に聞きました。
エアバスのサイドスティックの操縦は、ノーマル運航では「楽」過ぎると。
それが故に、エアバスからボーイングへ移行するパイロットはかなり厳しい選択に成り得ると。
それが故に、実際にカウントした訳ではありませんが、女性パイロットはボーイング機よりエアバス機が多いような気もします。
これからも、国家の戦略を担う航空・防衛産業に関わる一大ライバルメーカーの激突。いい競争をして欲しいものです。