JALは2024年9月11日、羽田空港で新しい搭乗方式を導入しました。この取り組みは、2022年から東京工業大学と共同で行ってきた機内混雑緩和に関する研究成果を反映したものです。実際のフライトで客室内に360°カメラを設置し、乗客の流れを観察・分析した結果、機内の混雑が一定の割合で低下することが確認され、その成果に基づき搭乗ゲートでの案内方式が変更されました。
研究結果では、平均で20分前後かかるワイドボディ機のゲート搭乗通過時間において、搭乗方式の変更により50秒の短縮が達成されました。
対象となるのは、国内線の半数弱を占めるワイドボディ機です。また、搭乗橋の分岐点で使用するドアを一部変更する試みも行われており、これにより乗客の流れがさらにスムーズになり、混雑のさらなる緩和が期待されています。
具体的には、搭乗ゲートでの案内を従来の5グループ分けを4に減らしました。お子様連れなどの事前改札はグループ1、マイレージのステータスホルダーのグループ2は変わらず、3グループにおいて40番以降の後方座席と非常口座席のみだったものを、窓側A・Kを加えました。そしてグループ4で全員搭乗にしています。
また、ゲート通過後の搭乗橋(PBB)では、2本装着の場合にL1(左舷前方)ドアから入る旅客に機体右舷のGHJKが加わりました。L2ドアからの搭乗客は左舷のABCDEの旅客になります。
今回の研究では、エアバスA350-900が使用された羽田発那覇行の915便が取材対象となりました。