スカイマークより小さいが話題のエア・バルティックがチャプター11申請へ

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ファーンボローエアショーで地上展示するエアバルティックのA220-300

ファーンボローエアショーで地上展示するエアバルティックのA220-300

ラトビアの国営航空会社エア・バルティック(airBaltic)は9月14日、米国ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所に、米国連邦破産法第11(チャプター11)に基づく財務再建手続きを自主的に申請したと発表しました。

注目されるのは、破産手続きに入っても航空機の運航や航空券の販売、カスタマーサービスなどを通常通り継続する点です。現在予約済みの航空券も有効で、同社は「お客様の旅行体験に影響を与えることはない」と説明しています。

ファーンボローエアショーで地上展示するエアバルティックのA220-300

A220-300に統一した「話題の航空会社」

エア・バルティックは、ルフトハンザ航空が出資し、バルト三国の中心に位置するラトビアの首都リガを拠点とする欧州各地を結ぶ航空会社です。従業員は3000人を超え、ラトビア政府が議決権の88.37%を保有する国営企業で、1995年に設立されました。

同社が航空業界で特に注目されてきた理由の一つが、エアバスA220-300を54機保有する若いフリートです。パリや英国ファーンボロなどで開催される航空ショーにもA220を飛来させ、その機動性や快適性をアピールする姿が見られました。

ファーンボローエアショーで機内公開するエアバルティックのA220-300

さらに2025年には欧州の航空会社として初めて、機内にSpaceXの「Starlink」による無料高速インターネットを導入。A220-300での快適な機内環境と合わせ、規模こそ大きくないものの、航空業界では存在感のあるエアラインでした。2026年にはAirline Ratingsの「世界で最も安全な航空会社50社」に2年連続で選ばれたほか、APEXから5つ星主要航空会社賞と欧州最高のWi-Fi賞を受賞しています。

ファーンボローエアショーで地上展示するエアバルティックのA220-300

3億5000万ユーロの資金を確保

今回の再建で同社が得るのが、3億5000万ユーロ(約600億円)の債務者占有融資です。チャプター11は、事業を停止して清算するための制度ではなく、裁判所の監督下で営業を継続しながら、債務や契約、資本構成を再構築する仕組みです。航空業界では過去にユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空、GOL、SASなども利用し現在は健全な経営を行っています。

エア・バルティックは今回の手続きを通じ、債務を大幅に削減するとともに、より持続可能な資本構造と競争力のあるコスト体質を構築することを目指します。手続きは2027年6月頃までに完了する見込みです。

アジア・パシフィックツアーを行うA220

同社の輸送力を日系エアラインと比べてみますと、2024年の輸送実績は約72億RPKと、スカイマークの約86億RPKを下回る規模ながら、最新鋭A220を武器に航空業界で独自の存在感を示してきました。また、日本との接点をみますと、ANAはインターラインのパートナーでもあります。その「話題の航空会社」が、どこまで経営再建を進められるのか、今後の動向が注目されます。

 

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