100年の歴史を持つユナイテッド航空がスタートアップの意識で日本市場への投資を大加速

ユナイテッド航空
CCOデイビッド・キンゼルマン氏(中央)、アジア・ミクロネシア営業担当支社長桐山謙一氏(同左)、シェフのタシ・ジャムツォ氏(同右)、アプリ担当アレクサンダー・ティッシャー氏(右端)、同アンジェラ・リー氏(左端)が揃ってフォトセッションへ

CCOデビッド・キンゼルマン氏(中央)、アジア・ミクロネシア営業担当支社長桐山謙一氏(同左)、シェフのタシ・ジャムツォ氏(同右)、アプリ担当アレクサンダー・ティッシャー氏(右端)、同アンジェラ・リー氏(左端)が揃ってフォトセッションへ

ユナイテッド航空は2026年10月15日、羽田空港の第三ターミナルビルにて日本初となる「ジャパン・メディアショーケース」を開催しました。会場では日本市場に向けた路線拡充、公式アプリ、スターリンク、新型機材、機内食の5つの取り組みを紹介しました。

プレゼンテーション会場となった羽田空港T3のTIAT HALL

冒頭、アジア・ミクロネシア地区営業担当支社長の桐山健一氏は、創業100周年を迎えた同社を「100年の歴史を持つ5年目のスタートアップ」と表現しました。歴史ある航空会社が、コロナ禍を機にスタートアップのようなスピード感で変革を進めていると説明しました。

支社長桐山謙一氏のプレゼンテーション

半年間で日米間に4路線を新設

日本市場では今後約半年間に4路線を開設します。冬ダイヤの始まる10月25日から成田~シカゴ線、12月12日には新千歳~サンフランシスコ線を開設。2027年3月には関西~ロサンゼルス線、那覇~サンフランシスコ線が加わります。「このスピードは、ユナイテッド航空日本地区で初の事であり、日本の500名弱の社員が気を引き締めて取り組んでいます」と桐山氏は言います。

北海道から米国への直行便は初めてで、新千歳線は冬季の週3便で運航します。質疑応答では成田発着の高雄、セブ、パラオなどの路線についても言及があり、ANAとの共同事業として路線の重複を避け、双方のネットワークを補完する戦略が説明されました。

今回の日本でのメディアイベントに向けて、CCO(最高顧客責任者)のデビット・キンゼルマン氏はスターリンクによる高速Wi-Fiやデジタル技術への投資を通じ、予約から到着までの顧客体験を向上させる方針を説明しました。単なる移動手段ではなく、旅客一人ひとりが快適に過ごせる航空会社を目指し、日本市場でもサービス改革を進める考えを示しました。

CCOデイビッド・キンゼルマン氏と桐山支社長の対談

公式アプリが日本語に全面対応

ユナイテッド航空の公式モバイルアプリが日本語に正式対応しました。予約、チェックイン、搭乗案内、預け入れ手荷物の追跡などを日本語で利用できます。

会場には米国から開発チームも来日し、実際の画面を使って機能を紹介しました。旅客が空港で迷うことなく、出発から到着まで必要な情報を入手できる仕組みです。外国航空会社のアプリに不慣れな日本人旅客にとっても利便性が高まりそうです。自身の搭乗歴も表示される、使って楽しいアプリを目指したとの説明もありました。

ホタテのアペターザーが試食できました

スターリンクで空の上でも無料高速通信

低軌道衛星による高速通信「スターリンク」の導入も加速しています。マイレージプラス会員であれば搭乗クラスを問わず無料で利用でき、動画のストリーミングや仕事、家族との連絡が可能になります。

すでに累計3700万人以上がスターリンク搭載機を利用し、2027年末までに全機への導入完了を目指します。グアムを拠点とする737 MAX 8でも導入が始まり、10機のうち2機が装備済みです。日本とグアム、ミクロネシア各地を結ぶ路線でも順次利用できるようになります。

最新787-9「エレベーテッド」が成田へ

新しい客室仕様「エレベーテッド」を採用したボーイング787-9型機が、冬ダイヤから成田~ヒューストン線に投入されます。

中でも新ビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス・スタジオ」は従来より約25%広い空間を確保した個室型座席で、8席を設置。ポラリス・ビジネスクラス56席とプレミアムエコノミー35席を含む上級クラスは計99席となります。

このシートは現行のポラリス・ビジネスクラスでサックス・フィフス・アベニューの寝具が用意されます

また、グアムを拠点とする737型機10機も、予定を前倒しして新しい737 MAX 8への更新を完了しました。質疑応答では桐山氏が、2022年に約700機を大量発注したことが現在の機材更新と路線拡大を支えていると説明しました。

世界の著名シェフと機内食を共同開発

機内食ではNetflixの料理番組「シェフズテーブル」と連携し、8月から世界の著名シェフ11人が監修した料理を長距離国際線のポラリス・ビジネスクラスで提供しています。

日本からは大分県由布院のレストラン「JIMGU」のタシ・ジャムツォ氏が参加しました。会場に登壇した同氏は、「西洋料理に日本の食材や季節感を取り入れ、日本を訪れる人には食文化との出会いを、日本を離れる人には懐かしい味を届けたい」と語りました。料理は事前予約が可能で、季節ごとにメニューを更新します。

シェフのタシ・ジャムツォ氏が入っての対談

会場を羽田空港108番ゲートに移し、サンフランシスコ行きのボーイング777‐200型(N78008)機内を一時的に使用して、ビジネスクラスに着席し、客室乗務員ヨウイチさんのサーブでアペタイザーの枝豆ピューレがけホタテを試食しました。

場所は羽田空港108番ゲートで駐機中のボーイング777‐200機内でした

このステッカーがスターリンク搭載機のサインだそうです

コックピットでは、グアムベース737機長のバーナムさんが、スターリンクのスイッチの場所などを教えてくれました。

グアムベースの機長、バーナム・マイケルさんがコックピットを案内してくれました

今回の発表は単なる路線や機材の拡大ではありません。予約から空港、機内、到着までを一体として改善する顧客体験への投資です。創業100周年を迎えたユナイテッド航空が、大変革した姿を日本市場でどこまで披露できるか注目されます。

客室乗務員のヨウイチさんがアペターザーをサーブしてくれます

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