アメリカのモデルメーカーその後(後編)

ホビー

ATLANTIC

現在は休刊ですがJTBで「旅」という雑誌があり、乗り物好きには堪らない色々の記事が掲載されていました。


その中の航空特集で、当時は存在しないはずの航空博物館があるではないですか。静岡県伊豆の一碧湖という別荘地の一角にその場所はありました。

フットワークの軽さは、前述の通り。すぐさま、見学者となって乗り込んだのでした。多くの旅客機模型が目を楽しませてくれて、玄関にはロッキード社 F104スターファイターの先端部分が展示されていた淡い記憶があります。

ご主人と話が弾み、この私有博物館に最後のモデルを寄贈することとなりました。

ANAの社内研修センターが近くに有り、そこで学ぶ人には先生が自由時間にこの博物館訪問を勧めるらしいのです。友人の一人から、「お前が贈ったモデルがあった」とメッセージ。寄贈○○○○様との名札があったとのこと。早速電話して、お礼を伝えつつも名札は外して貰いました。個人的な贈呈ですからね。

そのような思い出のあるメーカーですが、今ではもう存在しません。

その後の行方は、今年のエアラインコンベンションで判明しました。

アトランティックモデルと書かれたテーブルで商品を眺めていると、名刺が目に留まりました。Air Jet社と同じマイアミの住所と地図が書かれていましたので、その存在をご存知か聞いてみました。すると、その会社はうちの元の姿だと言うではありませんか。

1982年に誕生した同社は、当初より家族的経営を続けており、現在でも15名の職員の小所帯です。 モデルの平均価格はUS$300以上と結構なお値段がするのですが、丁寧な造りでファンも多く、かたくなにメイドインU.S.A.を守っています。

モデルの他にも、機体のノーズディスプレーやバゲッジタグにコースターなど販売促進品を製造しています。 尾翼の置物は見たことがありますが、ノーズ部分を飾るとどうしても動物的で愛らしくなります。硬派のファンには向かないかも知れません。

ATLANTIC WALL

同社での一番の大仕事は、ブラジル AZUL航空のエンブラエル195の1/3というなんとも巨大スケールのモデル製作です。その画像を見て、あまりの大きさに驚きました。

それにしてもひょんなことで、消息が判明し嬉しくなりました。

当時と同じ場所で製作と販売を行っているとのこと。良かったら、また遊びにおいでと言って貰いました。マイアミ空港で、写真を撮りながらモデルを見に行った30年以上前に思いを馳せてしまいました。

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