
シアトル国際空港でデルタ航空は11機も駐機するのが見える
デルタ航空が2027年3月27日から、シアトル-成田線をデイリー運航すると発表しました。機材はエアバスA330-900neoで、シアトル-羽田線と合わせて、シアトルから東京へ2空港を使い分ける体制となります。デルタ航空が成田から旅客便を撤退して以来、約7年ぶりの成田路線復活です。

デルタ航空のA350-900
日米7路線目となる成田線
デルタ航空は現在、アトランタ、デトロイト、ミネアポリス、ロサンゼルス、ホノルル、シアトルから羽田へ乗り入れており、日米間では6路線を展開しています。ここにシアトル-成田線が加わることで、7路線目となります。
成田には、羽田とは異なる強みがあります。広範囲な首都圏の国際線需要だけでなく、訪日外国人、アジアからの乗り継ぎ需要、さらに航空貨物を取り込める点です。シアトル側も、アジアからの所要時間が米国では一番短く、乗継ぎハブ空港として拡大路線を取っています。

シアトル国際空港でのデルタ航空A220-300
アラスカ航空の拡大を許さない
今回の成田再進出で特に注目したいのが、シアトルをめぐるデルタ航空とアラスカ航空の競争です。
アラスカ航空はハワイアン航空との統合を背景に、シアトルを国際線の拠点として強化しています。日本路線についても成田線を展開しており、今後さらに国際線を拡大する姿勢を鮮明にしています。

シアトル国際空港で見えた少数派のボーイング757‐300
デルタ航空にとって、シアトルは自社の重要拠点の一つです。そこへアラスカ航空が国際線を相次いで投入すれば、デルタ航空としても黙って見ているわけにはいきません。
今回の成田線復活には、東京の需要を取り込むだけでなく、「シアトルの国際線市場をアラスカ航空に独占させない」という競争上の意図もあると考えられます。シアトル-東京という重要市場で、両社が正面から競争する構図が一段と明確になりました。

デルタ航空のボーイング737‐800
成田路線拡大の序章になるのか
今後注目したいのは、今回のシアトル線が単独の路線復活で終わるのか、それともデルタ航空の成田再拡大の序章になるのかという点です。
シアトル-成田線の需要が順調に推移すれば、増便だけでなく、かつて成田から撤退した他の米国都市への再進出も選択肢になってくるでしょう。羽田一辺倒だったデルタ航空が、成田を再び戦略的な東京ゲートウェイとして位置付け始めた動きと見るべきです。
成田を舞台にしたデルタ航空とアラスカ航空の競争が、今後どこまで激しくなるのか。そしてデルタ航空が成田から次にどの都市へ飛ばすのか。今回の成田再進出は、デルタ航空の日本路線戦略を占う重要な一手になりそうです。

