
デルタ航空が発注したボーイング787-10 ©Boeing
デルタ航空は2026年1月13日、ワイドボディ機フリートの近代化と国際線ネットワークの拡充に向け、ボーイング787-10ドリームライナーを30機確定発注したことを発表しました。この契約にはさらに30機のオプションが含まれており、最大で60機を導入する規模となります。デルタ航空にとってボーイング787の導入は今回が初めてであり、米国の航空大手としての機材戦略においての大きな転換点となる決定です。
強化されるボーイングとのパートナーシップ
今回の発注により、デルタ航空が現在抱えるボーイング機全体の確定発注数は合計で130機となりました。これには、すでに発注済みのナローボディ機であるボーイング737 MAX 10の100機が含まれています。
同社はこれまで、次世代の広胴機としてエアバスA350やA330neoを積極的に導入してきましたが、最新鋭の小型機である737-10と、今回発表された大型の787-10を組み合わせることで、フリート構成の最適化を図ります。この大規模な投資は、デルタ航空がボーイングとの強固な信頼関係を維持しつつ、運航規模と効率性の双方を追求している姿勢を明確に示しています。
効率性と持続可能性を追求する機材更新
今回の787-10発注の背景にあるのは、老朽化した既存機材の更新と、運航効率の向上による環境負荷の低減です。787-10は、同シリーズの中で最大かつ最も燃費効率に優れたモデルです。現在デルタ航空が運用している旧型の同クラス機と比較して、燃料効率と二酸化炭素排出量を約25パーセント改善できる見込みです。
デルタ航空は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする目標を掲げており、最新鋭機の導入はその達成に向けた重要なステップとなります。また、エンジンにはGEエアロスペース社製のGEnxエンジンが選定されました。

デルタ航空が発注したボーイング787-10 ©Boeing
大西洋線と南米線への投入を予定
デルタ航空は、787-10を、主に大西洋横断路線や南米路線へ投入する計画を明らかにしました。これらの路線は需要が非常に高く、座席供給量と貨物積載能力の両面で優れた性能を持つ787-10は、収益性の向上に大きく貢献すると期待されています。
現在、これらの路線の一部ではボーイング767などの旧型機が運用されていますが、787-10に置き換わることで、一度に運べる旅客数が増加するだけでなく、航続距離の柔軟性を活かしたより効率的な運航スケジュールが可能になります。これは、同社の国際線ネットワークをさらに強固なものにする戦略的な配置といえます。
顧客体験の向上と最新キャビン
機内にはデルタ航空のフラッグシップであるデルタ・ワン・スイートをはじめ、プレミアムセレクト、コンフォートプラス、メインキャビンの4クラスが設定される予定です。機内Wi-Fiの高速化や1,000時間を超えるエンターテインメントコンテンツの提供も継続され、プレミアム路線の競争力を一層高めることになります。
初号機の納入は2031年から開始される予定です。デルタ航空がボーイングの最新鋭機をフリートに加えることで、世界の空の旅がどのように進化していくのか、今後の展開が期待されます。

