航空貨物シリーズ⑩航空貨物の将来は (前編)

フレーター


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今後、フレータービジネスはどうなって行くのか心配しています。

21世紀に入って、アメリカ同時多発テロ、SARS、リーマンショックと経済を直撃する出来事があると、航空貨物は停滞して来ました。

日本航空が貨物機ビジネスを止めてしまったように、世界ではエアラインのフレーター所有率がなかなか増えません。
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B747-146SF JA8107 旅客機の貨物機への改造型です
 

日本で家電製品を製造していた時代は、その付加価値から、日本発の航空貨物は大いに賑わいました。その後、長らく円高が続いた日本は、その製造業を人件費の安い外国にシフトさせてしまったのです。

そうなると、日本から出て行く製品は少なくなります。

世界の工場たる、中国から世界へ輸出される構図へと変わりました。

日本からは、製品に組み込まれる電子部品などは出て行きますので、貨物が無くなる訳ではありませんが、輸送品目が製品から部品へシフトするということは、その重量や容積も減少となることはすぐにわかります。
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そういう市場の変化に加え、旅客機の性能の向上によって、貨物機に頼らなくてもある程度の重量は運べることになります。

一例では、秋になると待ち遠しいボージョレーヌーボーですが、これなどは航空貨物の優等生。旅客機の床下に積める大きさで、重量が重い。

某航空会社では、ボーイング777-300ERの定期便で、このワインを実に50tも運びました。それも、旅客もほぼ満席の状態です。

欧州から日本への東行きは、ジェット気流に乗るので、燃料消費が少ないのもありますが、素晴らしい数字です。

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この重量は、ボーイング767-300F貨物型の搭載許容重量とさほど変わりません。

違いとなるのは、貨物のかさの高いものが積めるか否かの違いだけになってしまいます。

世界の航空貨物市場で、旅客機に積めない高さ約163cm以上になる商品は、非常に少なくなっています。

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