アトランタ空港で駐機するキャセイパシフィック航空 B747-8F
旅客型のジャンボジェット
ボーイング747-400が退役しつつある中で、貨物型は多く残っています。新型のボーイング747-8も貨物型が旅客型より多く売れています。その特徴ある形状と大きさが、貨物機に適しています。
操縦席の下にある大きな開口部ノーズドアに特徴があります。
ジャンボフレーターの特徴を現す形として、よく口の空いた画像を見掛けます。
それほどノーズドアが頻繁に使われているものなのでしょうか。
答えは、「殆どありません」です。
その理由は、機体の長さに加えて、ノーズドアでハンドリングする為の地上機材の長さが必要です。それには空港内の広大な敷地が必要になります。
更に、開口部の上がコックピットとアッパーデッキのある形状ですので、後部胴体に比べて天井が低いのです。
極端に言えば、細いビンの口から物を入れるような感覚です。
普段は左側面後方に位置するサイドカーゴドア(SCD)が使われることになります。
幅340×高さ305cmのドアで、高さと幅の制限以内であれば長さが6mを超えていてもここから搭載できますので、ほぼ万能です。
大きな貨物の一例では、高さが244cmまでで、幅が200cmであれば、長さは754cmまで搭載可能です。
例えば、発電所の炉心であるとか、大型船の舵とかの分解できない長尺貨物のみ、ノーズドアから搭載されるのです。ノーズドアを開けることイコール特殊ハンドリングになる訳です。
旅客型から改造される貨物機に、サイドカードドアしか装備されていない機体があるのがそのいい例です。
それでは、ノーズカーゴドアしか装備されていないフレーターはあるのか。
答えは、NOです。 この話は次回にします。