ノルウェイジャンは長距離大西洋線も運航する欧州3位、世界でも4位のLCCです。2018年有償旅客キロ(RPK)では、ANAに近い851億RPKを記録し、フルサービスキャリアを含めて世界25位の堂々たる輸送実績を誇るエアラインです。
4月20日付け同社ニュースリリースで経営破綻が告知されました。社名こそノルウェイですが、パイロットと客室乗務員の子会社はデンマークとスウェーデンなど多国籍にわたり、休業補償制度の違いにより雇用継続が難しくなったと説明しています。
©Norwegian
このリリースを読み解けば、乗務員数で3分の1に相当するノルウェイ、フランス、イタリア拠点の雇用者で規模を縮小して経営の継続ができるようにも見えます。また、エアラインでは稀有な事例で傘下にBank Norwegianという個人向け銀行までをも持つ同社に経営再建の道が無いのか行く末が気になります。
前回記事のバージン・オーストラリアよりもさらに規模の大きなエアラインの実質経営破綻です。戦後最大のイベントリスクでこの先も政府の支援がないと倒産するエアラインは続くでしょう。
バージン・オーストラリアも同様でフラッグキャリアではない多国籍エアラインのもろさが出てきました。