今年のエアライナーズインターナショナル AI2015ATL(エラインコンベンション)は、アトランタで開催され盛況のうちに終了しました。
今年の一番の特徴はデルタ・フライト・ミュージアムでの開催であったということです。例年、空港の近くのホテルを会場とし、バンケットルーム(宴会場)を貸し切って行われるのですが、今年は違いました。
アトランタでの開催とのことで、同地を本拠地とするデルタ航空が協賛しており、会場もミュージアムが選ばれました。
ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港の北側に位置し、デルタ航空のワールド・ヘッドクオーターの一角にあります。
もともと1,200名までが利用できるイベント会場としても使われている場所ですので、エアラインコンベンションの開催場所として適地だと言えます。
6,300㎡の広さは成田にある航空科学博物館の1.7倍近くあります。
一社でそれほどまでの床面積の施設を維持している訳ですから、本気度が高いです。
ホテルとの距離は400m弱程度と近いのですが、30℃を超える暑い季節の中で移動にはバスが用意され、参加者に便宜が計られていました。
バスは、ミュージアムの中に入って行きますが、敷地に入ると旧塗装のボーイング757-232 N608DAと現行塗装のDC-9-51 N675MC/9880が見えます。
建物に向かうとボーイング757の首輪で出来た柱が三つ並んで入口の屋根を支えています。前庭には、翼のついたBMWミニがデルタのナンバーを付けて愛らしく駐車して迎えてくれました。建物を入り、受付を済ませます。
参加者は、テーブル使用権を持つテーブルホルダーと、一般参加者に大別されます。一般参加にも開催期間中有効なものと、一日毎の参加ができるものとに分れています。開催中有効な参加権には、ブーティーバッグ(戦利品鞄)と、ウェルカムパーティーの参加券が付与されていました。
DC-3の展示されたプロップエラ(プロペラ機の時代)館を超えて、ジェットエラ(ジェット機の時代)館に移っていきます。
今回は、245ものテーブルが、ミュージアム最大の展示物であるボーイング767の周囲に配置され、どの位置からでも機体が見えるという好環境で行われました。
このボーイング767-232 N102DAは愛称がTHE SPIRIT OF DELTAといい、デルタ航空社員の愛社精神を物語るヒストリーがあります。
有名な話ですのでご存知の方が多いと思われますが、簡単に触れておきます。会社が経営危機となった1982年に、社員とOBの計7,000名の寄付で購入された機体で、会社は窮地を救われたというものです。
多くのテーブルが並ぶだけでも壮観なのに、目移りする展示物が点在している環境は、素晴らしいという以外言い方が見付かりません。
現役やOBの航空会社員自身が自社の製品を販売するテーブルも見受けられ、和気あいあいとした雰囲気に包まれていました。
主な展示物は、その他ボーイング737-200のフルフライトシミュレーター、トライスターの機体前方を使った会議室、コンベア880の機首、DC-9の尾翼と実機の一部分が多く有り、実物を触ることのできるインタラクティブな体感型展示が興味を惹きます。
もう一つの特徴は、ホテルです。
ルネッサンス・コンコースホテルは、空港北側の駐機場前に位置しており、南側の部屋はバルコニーがあり、そこから目の前に駐機する機体だけでなく、二本の滑走路を離着陸する機体が一日中見える好環境にあるということです。
バルコニーには、テーブルと椅子が設置されており、食事をしながらの鑑賞も可能です。
ツアーも開催され、多くの参加者がいました。
3つ参加することができましたので、追々お知らせして行きます。
来年は、7月20日(水)から24日(日)の5日間、ルイジアナ州ニューオーリンズでの開催が決まりました。どのような内容になるのか今から楽しみです。
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