中国南方航空のSKYTEAM離脱で米中航空アライアンスはねじれ解消へ

ニュースリリース

NRT 525
米中貿易摩擦は、長引きそうな様相で進んでいます。そのような中で、航空分野での米中関係は、アライアンスのねじれが解消する、逆に深化する方向に進みます。中国南方航空が所属するスカイチームを離脱する発表を行いました。アメリカン航空とは以前から協力関係がありましたので、これですっきりするわけです。

 アメリカ3大エアラインは中国3大エアラインとアライアンス内で共存していきます。エアラインの規模を示すRPK(有償旅客キロ)で2017年実績世界一のアメリカン航空と中国一の中国南方航空が同じ傘の下に入ります。

中国南方航空がワンワールドに加盟するとして比較すると以下のようになります。

 
アメリカン航空+中国南方航空=5,949RPK  ワンワールド(?

 
ユナイテッド航空+中国国際航空=5,491RPK スターアライアンス

 
デルタ航空+中国東方航空=5,335RPK    スカイチーム

比較的僅差の中にそれぞれが収まっており、いい競争関係となりそうです。

 国土面積がほぼ同じ米中両国。エアラインの規模で現在はアメリカ3大エアラインのRPK合計が1兆625億。中国3大エアライン計では、6,149億となり、米国がまだまだ172%でずっと上を行きます。

 それでも、この先は中国がどんどん輸送力を延ばしていきます。

アメリカの3社が年率3%以下の伸びに対し、中国系3社は6%以上。

人口比で中国がアメリカの4倍以上ですので、単純計算しても4×1.7で6.8倍の伸びしろがあると言っても間違いではありません。

 まずは、ここに欧州3大エアラインが入って欧米亜のメガエアラインの構図がはっきりと浮かび上がってきたことになります。

 
アメリカン+中国南方+IAGBA=8,477RPK    ワンワールド(?

 
ユナイテッド+中国国際+ルフトハンザ=8,103RPK スターアライアンス

 
デルタ+中国東方+AF/KLM=7,820RPK       スカイチーム

フルサービスキャリアも、規模でLCCなど新興勢力を圧倒します。

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