デンマークの海運会社「AP Moller–Maersk」は世界一の船腹量のあるコンテナ輸送会社です。同社は船会社でありながら、総合輸送を目指しており、1987年から続く「Star air」を航空部門として活用してきました。これまでは14機のボーイング767シリーズ貨物機を使用し、デンマークのコペンハーゲンを拠点とし、世界中へのチャーター輸送を手掛けてきました。また2005年からはMaersk Airを発足させ、ボーイング737シリーズで旅客輸送の経験もあります。
今回、「AP Moller–Maersk」は4月8日に「Maersk Air Cargo」として新会社を発足させることを発表しました。デンマークで2番目に大きいビルン空港をマースク航空貨物の航空貨物ハブとして選択し、当初は2機のボーイング777Fと第三者の運航による3機のボーイング767-300Fの使用でサービスを開始します。更に3機のボーイング767-300Fを投入する予定もあります。
身近なところでは日本郵船(NYK)が傘下に日本貨物航空(NCA)を持つように、国際輸送の2大モードの双方を活用する動きは以前からありました。今回は、世界一規模の船社の自社ブランドでの航空貨物進出で注目を浴びそうです。