キャセイパシフィック航空創立80周年 レトロ塗装機とともに歩む新たな旅路

キャセイパシフィック航空
レトロ塗装のキャセイパシフィック航空A350-900 ©Cathay Pacific Airways

レトロ塗装のキャセイパシフィック航空A350-900 ©Cathay Pacific Airways

香港を拠点とするキャセイパシフィック航空が、2026年1月6日に大きな節目を迎えました。創立80周年を祝う記念イベント「80 Years Together」が香港国際空港で開催され、かつての空を彩った懐かしいデザインを再現した「レトロ塗装機」がお披露目されました。

最高経営責任者のロナルド・ラム氏(右から5番目)、最高顧客・商務責任者のラビニア・ラウ氏(左から5番目)、最高業務・サービス提供責任者のアレックス・マクゴーワン氏(左から4番目)、最高財務責任者のレベッカ・シャープ氏(右から4番目)が主催した特別イベント

時代を繋ぐレタスサンドイッチ塗装の復活

今回の祝賀会で最も注目を集めたのは、最新鋭のエアバスA350-900型機に施された復刻デザインです。1970年代から90年代にかけて親しまれた、緑と白のストライプが特徴的な通称「レタスサンドイッチ」塗装が、最新の機体で見事に再現されました。

就航当時のL-1011トライスター機

このデザインを目の当たりにすると、かつて私が成田空港で勤務していた頃の光景が鮮やかに蘇ります。当時の成田では、この鮮やかなグリーンのラインが入った機体が日常的に行き交い、アジアを代表するエアラインとしての風格を漂わせていました。今回、機体後部に「80」の記念ロゴを配したこの特別塗装機は、香港からサンフランシスコへのフライトを皮切りに、世界中の空へと再びその姿を見せてくれます。

キャセイパシフィック航空A350-900 ©Cathay Pacific Airways

トライスターやジャンボとともに歩んだ黄金時代

キャセイパシフィック航空の80年は、まさに世界の航空史そのものです。私自身、航空ジャーナリストとして、また一人の航空ファンとして、同社の歴史を彩った名機たちには特別な思い入れがあります。

かつての羽田空港国際線でのトライスター機

特に、かつての主力機であったロッキードL-1011トライスターや、空の女王と呼ばれたボーイング747には何度も搭乗しました。トライスターの静かで快適な客室、そしてジャンボ機の圧倒的な存在感と優雅なフライト体験は、今も忘れられません。当時は香港の啓徳空港へのスリリングなアプローチも、キャセイパシフィック航空のフライトならではの醍醐味でした。こうした数々の名機が築き上げた信頼と伝統が、現在のプレミアムなサービスへと受け継がれているのを感じます。

成田空港でのB747-200型機

歴代の制服とスタッフが彩る祝祭の1

祝賀会では、現役のスタッフたちが歴代の制服を身にまとって登場する華やかな演出もありました。2026年を通じて、約1000人から2000人のスタッフが、さまざまな時代の制服を着用して乗客を迎える予定とのことです。成田のカウンターやゲートで見慣れたあの制服に再び出会えるかもしれないと思うと、当時の活気ある空港の雰囲気が懐かしく思い出されます。

あわせて、レトロ塗装機のモデルプレーンや、過去のデザインからインスピレーションを得た限定グッズの販売も始まっています。ファンにとっては、80年の歴史を形として手元に残せる嬉しい機会となるでしょう。

今後販売されるレトロ塗装グッズ

80年の感謝を胸に未来の空へ

1946年、1機のダグラスDC-3「ベッツィ」から始まったキャセイパシフィック航空の物語。小さな貨物輸送会社から始まった歩みは、今や世界100都市以上を結ぶライフスタイルブランドへと進化しました。

ロナルド・ラムCEOは式典で、香港と共に歩んできた歴史への感謝と、今後の大規模な投資によるサービス向上の決意を語りました。かつてトライスターや747が担った役割は、今では燃費性能に優れた最新鋭機へと引き継がれています。しかし、どれだけ時代が変わっても、スタッフが紡いできた温かいホスピタリティの本質は変わりません。

レトロ塗装のA350-900とB747-8F ©Cathay Pacific Airways

成田の駐機場で眺めたあの緑の機体が、80年という時を経てより洗練された姿で戻ってきました。伝統を大切にしながら、次の100周年に向けて加速するキャセイパシフィック航空。その新しい章の始まりを、心から祝福したいと思います。

 

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