
SMBC Aviationの737 @Boeing
英国で開催されたファーンボロ・エアショー2026で、ボーイングは民間航空機の大型受注を相次いで発表し、市場での存在感を改めて示しました。生産品質問題や供給網の混乱を経て、同社は「受注の拡大」と「安定した生産体制」の両立を掲げ、737 MAXと787ドリームライナーを中心に着実な成果を積み上げています。
737 MAXが受注を牽引
今回のショーで最も大きな話題となったのが、日系資本が入るアイルランドの大手航空機リース会社SMBC Aviation Capitalによる737 MAX 100機の発注です。リース会社による大型発注は、世界の航空会社から今後も737 MAXへの需要が続くとの見方を反映したものといえます。(ボーイングも同機数を受注)
また、ルクセンブルクのルクスエアは737-10のオプション2機を正式発注へ切り替えました。これにより同社の737 MAXファミリーの確定発注は12機となり、欧州域内路線の成長を支える機材として期待されています。

ルクスエアの737‐10 @Boeing
787ドリームライナーも堅調
ワイドボディ機では787ドリームライナーの人気が続いています。
フィリピン航空は最大20機の787-10導入を表明し、長距離国際線ネットワークの拡充と老朽機更新を進める方針を示しました。

フィリピン航空の787‐9 @Boeing
さらに世界最大の航空機リース会社であるAerCapも787を最大15機追加導入する方向でボーイングと合意し、長距離需要の回復を背景に787への期待の高さが改めて示されました。
「受注」よりも「生産」が重要な局面
ボーイングは今回のショーで、受注獲得だけでなく、生産体制の正常化にも重点を置いている姿勢を強調しています。
737 MAXではシアトル・エバレット工場への生産ラインの増設で月産機数の引き上げを目指し、787についても安定した引き渡し体制の構築を最優先課題としています。豊富な受注残を確実に納入へ結び付けることが、今後の収益改善の鍵となります。

エアキャップの787-9
@Boeing
民間機市場で存在感を回復
航空業界専門紙FlightGlobalによると、ショー3日目までに発表された民間航空機の確定受注は342機に達しており、その中でもボーイングは737 MAXと787を中心に受注を積み重ね、市場での競争力を改めて印象付けました。
777Xの認証が遅れている今、新たな受注が無いのは寂しい結果です。エアバスとの受注競争は今後も続きますが、ボーイングは受注だけでなく、生産・納入の正常化を進めることで顧客の信頼回復を図る重要な局面を迎えています。

