エンブラエルは、2017年のパリエアショーより最新鋭機E2Jetにアニマルアートを施して展示しています。描いているのは、16年間エンブラエルの社員だったクオドラド・キンタナです。エンブラエル商用航空機の優れた特徴を動物の持つ感性と照らしあわせて表現しました。
2004年から、エンブラエルのサン・ジョゼ・ドス・カンボスの塗装工場で働くキンタナは、元々絵を描いていました。2012年以降、エンブラエルの社内アートコンテストでたびたび入賞しており、2016年には、創業者の一人オジレス・シルバよりタイトルを獲得。2017年から始まる社のプロモーション「Profit Hunter」を具現化するアートとして注目を浴びます。同年のパリエアショーでE195-E2の機首にワシの絵を描いたのがデビューとなりました。↓
2018年シンガポールエアショーでトラ↓
2018年ファーンボロエアショーでサメ↓
今年2019年ではライオンをモチーフにして胴体全体に描くまでになりました。
参考にしているのは、トリックアートと言われるトロンプ・ルイユの手法で、ドイツの画家エドガー・ミューラーを良く見ているとのこと。彼の努力は報われ、14の国際的なデザイン賞を受賞し、実際に受注したアスタナ航空の塗装にはカザフスタンのシンボルであるユキヒョウを描きました。
航空機メーカーの戦略として、挑戦的かつ革新的。この先どのような姿をまとうのか楽しみでもあります。
参考記事 ⇒ エンブラエルHP