モハベで初飛行するXB-1 （BOOM提供）
2024年3月22日、XB-1実証機（N990XB）の初飛行が成功し、BOOMはその成果を発表しました。この飛行は超音速飛行の復活に向けた重要な一歩であり、BOOMが今後量産する超音速旅客機オーバーチュアの基礎が確立されたことになります。
モハベでテスト飛行を終えたXB-1 （BOOM提供）
初飛行はカリフォルニア州モハベ航空宇宙港で行われました。XB-1は最新のテクノロジーを活用して効率的な超音速飛行を可能にするカーボンファイバー複合材や高度なアビオニクスを備えています。BOOM創設者のCEOであるブレイク・ショール氏は「この飛行がBOOMの道のりにおける最も重要なマイルストーンである」と述べました。
2023年のパリエアショーで登壇したBOOM CEOのブレーク・ショル氏（筆者撮影）
初飛行では、首席テストパイロットのビル・“ドク”・シューメーカーがXB-1を操縦し、多くの歴史的な機体の初飛行が行われた空域を飛行しました。XB-1は高度7,120フィート（2,200m）、最大速度238ノット(440㎞/h)に達し、テストの目標をすべて満たしました。この成功により、BOOMはオーバーチュアの開発が前進し、アメリカン、ユナイテッド、JALから得た130機の受注を背景に生産を続けます。
滑走路上のXB-1 （BOOM提供）
XB-1の成功は、超音速旅客機オーバーチュアの実現に向けた重要な一歩であり、JALなどの航空業界からの期待が高まっています。日本航空代表取締役CEOの赤坂祐二氏は「ブームのXB-1初飛行おめでとうございます。日本発着の持続可能な超音速飛行の実現を楽しみにしています」と祝辞を寄せました。
JALも発注した量産型オーベーチュア （BOOM提供）
これは2003年にコンコルドで終わった民間超音速航空機の空への帰還が世界に戻る計画が順調に進むことを意味しており、持続可能な超音速旅客機であるオーバーチュアによる主流の超音速旅行の復活への道を切り開くものです。
