デルタ航空 アトランタ整備工場見学記

ホビー

AEOS ATL 578SS

デルタ航空では、アトランタに同社最大規模の整備工場を持っています。


TOC=Technical Operation Centerと呼ばれています。ビジターセンターでは、目を保護するゴーグルと名札を受け取ります。
ヘルメットが無いのは、日本の整備工場との違いです。

デルタ航空職員が5人もついてツアーの開始となりました。

概要の説明がありました。4棟からなる工場は、広さは67エーカー(27万㎡)で、整備士約1万人が、3交代で24時間働いています。ここでは、デルタ航空グループが所有するおよそ800機の機体の整備ができます。

最初にエンジンショップを通ります。6種類のエンジンのオーバーホールを行っていました。エンジンの種類によって、工場屋根に旗が掲揚されています。

アメリカの工場ではよく見る光景ですが、この旗が国旗だったりもするので、アメリカ人にとっての旗はどうやら、やる気スイッチの役目を果たすのではないかと思っています。
AEOS ATL 467SS

 次に、2箇所のエンジンテストセル(試運転場)を見ます。

完全防音となった部屋で、同社最大のボーイング777用PW4000エンジンの大きさまでの試運転ができるのです。

同所横には、試運転用のモニター室も用意され、そのデータが取得できるようになっています。

その後、実機が整備される格納庫へ移動しました。

ナローボディー機(単通路機)4機の整備が行われています。

ボーイング737-832(N3755D)、757-232(N693DL)、MD-88(N950DL)とエアバスA319-114(N370NB)の異なる4機種の整備作業が同時に進んでいました。

目の前が駐機場で、その先はもう誘導路です。近くを離陸準備の整った機体が多く地上滑走して行きます。

殺風景になりがちな工場内では各社の工夫が見られます。社員の表彰を掲げているケースが多いのです。士気向上に大いに役立っていることでしょう。

AEOS ATL 495S

緻密な作業の合間に、表彰であったり、家族の写真を見たりできる工夫のされているところが働き易い環境作りに役立っているのかと思います。

間食の菓子を置いてある一角もあり、厳しい作業環境の中にも社員を思いやる会社の優しさを見ることができました。

気温の高い厳しい状況での作業で、制服はポロシャツを着ている人が多く、中にはスローガンの入ったTシャツの人もいました。「エンジンメンテナンス オンタイム エブリタイム」実直なイメージが伝わります。
 

見学者に気付くと、必ず挨拶を返してくれる職員の整備する機体はさぞや丁寧に仕上がっているのではないかと思えました。

屋上のFLY DELTA JETSの文字が、夜になると赤く点灯します。


この赤が、デルタ航空整備士の情熱の色ではないのかと思えるひとときでした。
AEOS ATL 643SS
 



 

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