©Heart Aerospace
ユナイテッド航空は7月13日、傘下のユナイテッドベンチャーズなどとともにスウェーデンのHeart Aerospaceへの投資と100機の電動航空機を購入する条件付きの契約に同意したと発表しました。
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HeartAerospaceはヨーテボリのセーヴ空港に本社を置く2019年創業のスタートアップ企業です。完全電動となる開発中の「ES-19」航空機は2026年までに商用化で進む400㎞の航続距離を持つ19人乗りの航空機です。
1-1配列のシートが8列並び、最後列が1‐1‐1配列になる19人乗り。シートピッチは30インチ(76㎝)と発表されています。電気ストール(短距離離着陸)機として開発されており、750mという短い滑走路で離着陸が可能です。
Heart
Aerospace社のHPには多くのQ&Aが掲載されており、丁寧な解説がされています。一例を挙げると以下の通り。
Q.電気を使うことの経済的メリットは何ですか?
A.電気モーターは、同じサイズのターボプロップエンジンの約20分の1のコストです。さらに重要なことに、メンテナンスコストは100分の1以下です。これらの低い運用コストにより、19人乗りの電気航空機は70人乗りのターボプロップ航空機と競争力があります。
Q.水素、バイオジェット燃料技術と較べてどうですか?
A.電気航空機を際立たせるのは経済性です。今日のバイオ燃料は化石燃料よりもはるかに高価であり、水素航空機はまったく新しい施設と運用を必要としますが、電気航空機は航空会社に大きなコスト上の利点をもたらします。さらに、電力網が普及しているため、空港では比較的簡単に充電器を設置できます。
ユナイテッド航空は6月3日に超音速機の発注を決めるなど、長期的な企業運営に必要な決断を相次いで打ち出しています。