11月7日に日系エアラインの大きなニュースが飛び込んできました。スカイマーク(SKY)筆頭株主であるインテグラルとともにSKYが同日発表したリリースによりますと、フジドリームエアラインズ(FDA)を傘下に持つ東海地区の老舗物流企業の「鈴与」がSKYの筆頭株主になります。
この株式譲渡により、鈴与は13.01%でSKYの筆頭株主となり、第2位はANAとなります。これにより、第三極とはいえ、ANAの資本が入ったSKYに新たにJAL系のFDAを持つ鈴与が株主になることで、日本で初めての大手2社株主体制のエアラインの誕生となります。
SKYは昨年就航25周年を迎えましたが、その歴史は平たんではありませんでした。筆者はSKYでの勤務経験があるのですが、在籍した1998年から2006年までも3人の社長交代があり、社内の雰囲気が大きく変わりました。
2015年の経営破綻でインテグラルが支援の手を差し伸べましたが、コロナ禍の影響もあり経営に影響を受けました。そのような中、2022年に東証グロースに新規上場し、実質再上場に成功しました。
鈴与は、傘下のFDAがコロナ禍では、地方路線のみの同社の経営は他のエアラインよりも厳しく、今回のSKYへの資本参加でFDAの経営立て直しに提携と言う形で参加できることになります。
筆頭株主とはいえ13.01%では、株主総会の招集など限られた動きしかとることはできません。経営統合や、合併など先の話になると思われます。それでも、ANA系、JAL系に分けられる日本のエアラインに新たな第三極の誕生で、利用者に利便性の高いエアラインが誕生すれば日本の航空業界にはプラスですね。
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