
1981年当時のアムステルダムスキポール空港のボーイング747-200
KLMオランダ航空は、2025年10月7日に設立106周年を迎えました。世界最古の航空会社として、同社が歩んできた永きにわたる歴史と、日本路線における特別な貢献を紹介します。

KLMオランダ航空ジャンボの機内 壁の向こうは縦長ギャレーです
世界最古の航空会社、106周年の節目
1919年の創立以来、オリジナルの名称で運航を続ける世界最古の航空会社であるKLMは、106年にわたりオランダと世界を結び続けてまいりました。
106周年を記念して、同社は伝統のデルフト焼きミニチュアハウスの106番目として、ライデンにある「ヴィラ・ラモー(Villa Rameau)」を発表いたしました。このミニチュアハウスは、「つながり」と「回復力」というKLMが大切にする価値観を象徴しており、激動の時代にあっても人々と世界をつなぎ続けてきた同社の歴史を物語っています。

日本に就航するボーイング787-9
64時間かけた初便から続く日本との絆
KLMは、ヨーロッパとアジアを結ぶパイオニアとしても重要な役割を果たしてきました。日本への就航は1951年12月7日。当時の機材はロッキード・コンステレーションで、飛行時間は実に64時間にも及びました。それから70年以上にわたり、現在では東京(成田)や大阪(関西)への直行便を運航しています。
航空メディアでのKLM
そして、日本の航空ファンとの特別な繋がりを示す個人的なエピソードとして、筆者は1981年8月号の『月刊エアライン』創刊10号にて、初の搭乗取材記事として「KLMで行くアムステルダム」を11ページにわたり寄稿しました。この記事では、ボーイング747-200によるアンカレッジ経由の搭乗記を中心に、搭乗したKLM便のスチュワーデスとのアムステルダム散策や訓練所の様子などを詳細に紹介しています。

月刊エアラインで筆者が取材したKLM特集の2ページ目
これは、KLMが日本の航空メディアにおいて早くから注目され、日本の航空ファンにとって身近な存在であったことを示す貴重な記録であるとともに、筆者にとっても思い出深い節目となりました。
長きにわたり、KLMは日本とオランダ、そしてオランダを経由して世界の交流に貢献し続けており、今後も世界の空で重要な役割を担っていくことが期待されます。