
エミレーツ航空「エミレーツ・センター・オブ・ホスピタリティ・エクセレンス」内部 ©Emirates
エミレーツ航空は2025年10月15日、約2万5,000人の客室乗務員を対象とした世界水準の研修施設「エミレーツ・センター・オブ・ホスピタリティ・エクセレンス」(The Emirates Centre of Hospitality Excellence)の開設を発表しました。総額800万米ドル(約12億円※)を投じたこの施設は、同社の掲げる“Fly Better”体験をさらに高めるための、革新的なホスピタリティ研修が実施されます。
※10月16日時点の為替レートに基づく概算
ラグジュアリーホスピタリティに特化した体系的トレーニング
新施設では、客室乗務員が世界のトップレベルのラグジュアリーホスピタリティを体系的に学ぶためのトレーニングが用意されます。研修内容は多岐にわたり、ファインダイニングのサービス技術やワインサービスに関する深い知識、さらには感情的知性(savoir-être)など、お客様に最上級の体験を提供するために不可欠なスキルを網羅しています。
これは、単なるマニュアルの習得に留まらず、乗務員一人ひとりが状況に応じて最高のおもてなしを発揮できる「おもてなしの心」と「実践力」を磨くことを目的としています。この包括的なアプローチにより、エミレーツ航空のサービスは新たな高みへと引き上げられることが予測されます。

エミレーツ航空「エミレーツ・センター・オブ・ホスピタリティ・エクセレンス」内部 ©Emirates
ローザンヌ・ホテルスクールとの連携と4つの柱
この研修プログラムは、スイスの名門ローザンヌ・ホテルスクールとの提携を通じて策定されたエミレーツのホスピタリティ戦略を具現化するものです。世界有数のホスピタリティ教育機関の知見を取り入れることで、グローバルスタンダードを凌駕する質を確保しています。
エミレーツ航空は、このホスピタリティ戦略の基盤として、「卓越」「気配り」「革新」「情熱」という4つの柱を掲げています。
- 卓越: あらゆるサービスにおいて最高水準を目指す姿勢。
- 気配り: お客様のニーズを一歩先読みし、細部にまで心を配る姿勢。
- 革新: 常に新しいサービスや方法を取り入れ、体験を向上させる創造性。
- 情熱: 仕事に対する深い愛着と、お客様を心から喜ばせたいという強い意欲。
これらの価値観を軸に、客室乗務員はトレーニングを受け、同社のブランドを、機内のあらゆる瞬間に反映させることを目指します。

エミレーツ航空「エミレーツ・センター・オブ・ホスピタリティ・エクセレンス」内部 ©Emirates
今後の展望
「エミレーツ・センター・オブ・ホスピタリティ・エクセレンス」の開設は、同社が人財育成とサービス品質向上へ継続的に投資している証であり、世界的な航空業界におけるホスピタリティのベンチマークを高めるものです。160か国を超える国から参集する客室乗務員がこの施設で研鑽を積むことにより、エミレーツ航空は今後も乗客に高品質ながらスタンダードなフライト体験を提供し続けることが期待されます。