ハワイの空を、赤いハイビスカスのハワイアン航空DC-9とオレンジの花びらのアロハ航空ボーイング737が競って飛んでいた時代があります。
両社とも、ハワイの雰囲気がすぐに伝わるいいカラーリングです。
アロハ航空は、倒産に近い晩年は、塗装替えがあってシンプルなものになってしまいましたが、個人的にはこのハワイらしいオレンジの花びらのデザインが好みです。
この時代に、ホノルル国際空港から、マウイ島のカフルイ空港へ飛びました。
ボーイング737-200型機の左側窓側がアサインされます。
ホノルルでもタラップ搭乗を体験しました。
乗客の搭乗が済み、ドアが閉まるとエンジン始動までにもそれなりの時間が掛かるものですが、この時はかなり早い段階でエンジンが回転を開始します。
ボーディングブリッジは乗客には快適性をもたらしましたが、機材の回転率を上げるには、若干の不便さを伴います。
ブリッジでは必ずプッシュバック作業が発生しますが、タラップ搭乗ですと機体は比較的広い場所に駐機していますので、そのままエンジン始動が出来ます。
ロケットスタートと表現していいほどの、素早い動きで機体が動き出したかと思うと、普段体験することのないスピードで地上滑走して行きました。
特に、滑走路への進入は、カーブを早く抜けるのに外側にGが掛かり身体が機体壁面に押されるような感覚を味わったのは初めてでした。
そのままローリングテイクオフ(注:離陸前に機体が滑走路端で止まってからではなく、地上滑走から滑走路に進入し、止まらず離陸する方式)していきます。
窓の外には、ホノルルの街並みとダイヤモンドヘッドが目に入ります。
尾翼と同じ花柄の制服を着た客室乗務員がドリンクのサービスをしてくれました。時間が無いので、カップに注ぐようなことはありません。缶ドリンクを全員に配って廻ってサービスは終了です。
これでもかというくらい青い空と海が視界に広がっています。
雲の白さもくっきりと、強さをたたえています。
30分も掛からずカフルイ空港へ降り立ちました。
ホノルルと同じタラップ使用ですが、こじんまりとした空港にポツンと停まるボーイング737が大きく見える瞬間です。
タラップが装着されて、降機すると甘くて熱い空気が流れ込んできました。
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