世界的なリージョナル航空機メーカーATRは5月18日、2030年までに完成するリージョナル航空機のATR「EVO」という次世代の計画を発表しました。
この計画では、次世代のATR航空機にハイブリッド機能を備えた新しい動力源を供給することを想定しています。これには、パフォーマンス、経済性、持続可能性の大幅な改善を可能にする革新的なテクノロジーが含まれます。新しいプロペラと強化されたキャビンとシステムを含む新しいエコデザインを取り入れて、それは100%持続可能な航空燃料(SAF)によって動力を与えられることができる2エンジンのターボプロップ機です。
ATRのCEOであるステファノ
ボルトリ氏は次のように述べています。「市場に参入すると、新しいATR「EVO」は航空の脱炭素化された未来への道を開くでしょう。利点は、全体的な燃料の20%の改善と、SAFの100%の互換性が含まれます。これは、航空機がリージョナルジェットよりも50%以上少ないCO2を排出することを意味します。100%SAFを使用すると排出量はほぼゼロになります。」
ATRSVPコマーシャルのファブリス ボティエ氏は、次のように述べています。「これは、航空会社が地域間でもより収益性の高いルートを提供できることを意味し、コミュニティはより多くの接続性、より重要なサービス、およびより多くの経済発展から利益を得ることができます。私たちの目的は、お客様と社会にこれまで以上に包括的で責任ある航空輸送を提供し続けることです。」
今後数か月以内に、ATRは航空会社、エンジンメーカー、システム会社と協力し、2023年までにプログラムを開始することを目指しています。
現行機との外観の違いは、プロペラが6枚から8枚ブレードに増えただけですが、構造は大幅にアップグレードしそうです。6月8日にはATR CEOのステファノ ボルトリ氏が来日しますので、今後の日本での販売戦略とともにこの話も出てくると思われます。