トキエアも参加、多くの航空会社が支持する世界最大の電動航空機Heart Aerospace X-1が初飛行した

航空業界

初飛行を成功させたX-1機 Heart Aerospace

スウェーデンの航空機メーカー、Heart Aerospaceが開発を進めるハイブリッド電動旅客機に、世界の航空会社が相次いで関心を示しています。

Avian Wingは、この動きを早い段階から追っていました。2021年7月14日には、「ユナイテッド航空は電動航空機を100機発注へ」と報じています。当時の機体は19席の「ES-19」で、Heart Aerospaceもまだ新興航空機メーカーでした。

初飛行を成功させたX-1機のコックピット Heart Aerospace

その後、Heart Aerospaceは機体を30席級のES-30へ発展させました。United Airlinesに加え、Air Canadaも2022年9月にES-30を30機発注するとともに、Heart Aerospaceへ500万ドルを出資しました。航空会社自身がメーカーの開発を支える関係となっています。

さらに、Air New Zealandは2023年、2030年以降の国内線機材を検討する「Mission Next Gen Aircraft」の長期パートナーとしてHeart Aerospaceを選定しました。欧州ではSASやKLM、アジアではAirAsiaなども開発に関わっています。このほか複数の航空会社が、ES-30の発注や購入意思表明、開発協力に参加しています。

初飛行を成功させたX-1機の客室 Heart Aerospace

日本からはトキエアも

そして日本の航空業界で注目したいのがトキエアです。

Heart Aerospaceは2022年9月15日、航空会社、航空機リース会社、空港など21社・団体で構成する「Industry Advisory Board」を発表しました。そこには世界の大手エアラインとともに、トキエアも名を連ねています。同ボードはES-30の要求仕様策定などに協力するものです。

機体の発注意向を示した訳ではありませんが、日本の地域航空会社が世界の主要航空会社とともに、次世代リージョナル機の開発段階から関与していることは興味深い動きです。

初飛行を成功させたX-1機 Heart Aerospace

「構想」から「飛ぶ機体」へ

Heart Aerospaceの計画が注目される最大の理由は、航空会社の支持だけではありません。2026年7月23日にFAAから実験カテゴリー特別耐空証明書(SAC-EC)を得たことに続き、2026年8月13日には実証機「X1」が初飛行に成功し、電動航空機の実用化に向けた大きな一歩を踏み出しました。

初飛行を成功させたX-1機 Heart Aerospace

United Airlinesの動きから始まったHeart Aerospaceへの注目は、いまや世界の航空業界が次世代の地域航空を考える動きへと広がっています。

もちろん、今後は型式証明、バッテリー性能、充電インフラ、運航コストなどの課題を乗り越える必要があります。それでも、これだけ多くの航空会社が開発段階から関与していることは、ES-30が単なる「夢の電動航空機」ではなく、地域航空の将来を担う現実的な選択肢として検討され始めていることを示しています。

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