カタール航空が参加した「乱気流を意識」するプログラムは炭素排出量削減に貢献する

航空業界

IMG-6915
2017パリエアショー会場にて
 カタール航空は78日にIATA(国際航空運送協会)提唱の「Turbulence Aware」(乱気流を意識)プラットフォームに参加したと発表しました

 

複数の参加航空会社と数千の毎日のフライトから乱気流データを集めて共有することにより、航空会社が乗客と乗務員の負傷と燃料費の上昇の主な原因である乱気流の影響を軽減するのに役立ちます。即時に通報される正確な情報により、パイロットと運航管理者は最適な飛行経路を選択し、乱気流を回避し、最適な高度で飛行して燃料効率を最大化し、それによってCO2排出量を削減できます。

_MG_9567b
2017パリエアショー会場にて 

プログラム開始後201812月に試験運用として参加しましたが、今後は120機の航空機にデータ機器を装備します。これについてカタール航空CEOのアクバルアルベイカーは、次のように言いました。「私たちの最優先課題として安全性と環境の持続可能性の分野では、我々は責任ある飛行に向けたコミットメントを示しています。

テクノロジーとビッグデータを組み合わせたこの新しいソリューションを採用することで、世界をリードする航空会社の1社として革新を続け、スムーズな旅を保証するだけでなく、燃料を減らし、炭素排出量を削減するためのより効率的なフライトプランを実現します。飛行をより安全で持続可能なものにするために、航空業界はデジタルイノベーションを活用し、より正確な予測のために乱気流データを共有するために協力する必要があります。」

_MG_9404b
2017パリエアショー会場にて 
アクバルアルベイカーCEO

IATAの見解は次の通り。飛行中の乱気流が増えており、常時シートベルトサインが点灯する事態も起きています。これにより旅行者は制約を感じ、安全指示への信頼を失い、燃料の非効率性にもつながる可能性があります。パイロットと運航管理者は、乗客と乗務員に最善のアドバイスを提供し、燃料の燃焼を最適化するために、乱気流の場所と強度を正確に特定する情報を必要としています。

 これらをIATAは次のようにまとめています。

乗客と乗務員を怪我から守り、航空機を損傷から守ります

燃料費を抑える

飛行運用の継続的な改善を可能にする

搭乗顧客評判の維持と向上

地球温暖化が進み、乱気流が増えているというデータもあり、抑制の為にも世界のエアラインの協力が必要ですね。このプラットフォームにはANAを含め、世界15のエアラインが参加しています。

20210709 93947

タイトルとURLをコピーしました