ANAは7月30日付けで2022年3月期第一四半期決算の発表を行いました。売上高が昨年同期より持ち直しているのは、多くのメディアで報じられている通り。売上げは1.6倍の1989億円で営業純損益は対前年度-31%となる▲512億円で改善しています。
視点を変えて、当ブログでは貨物の売上が過去最高だったことにとどまらず、創業以来で初めて貨物収入が旅客収入を超えたことを取り上げたいと思います。
国内と国際の貨物・郵便収益は735億円となっており、同じく国内と国際の収益で旅客は631億円だったのに対し、貨物は旅客収益を14%上回りました。
これは、コロナ禍の影響を受ける2年前となる2020年3月期(2019年4~6月)と比較するとよくわかります。貨物収益322億円と旅客収益3303億円較べると、貨物は旅客収入の10%未満だったことに比較するとエポックメイキングな出来事です。
8月3日に発表されたJALの業績も見てみます。
売上高は、昨年度1.7倍の1330億円で、営業純損益は対前年度—38%となる▲579億円でJALも改善しています。
ここまで貨物・郵便事業が順調に伸びたのも、両社がワクチン輸送に加え世界的に供給不足の半導体や自動車部品をもれなく取り込んだからであり、企業努力のたまものと言えるでしょう。