ドバイエアショー開幕日11月14日フライトディスプレイの開始記念編隊飛行
ドバイエアショーでは、地元エミレーツ航空のパワーに触れることのできる取材ができました。具体的なビジネスエアショーとして機材発注を注目していましたが、新規機材はBoeing777Fの2機に留まりました。他には105機の機体改造を発表しています。
実は、これは次世代機の発注が済んでいるエミレーツ航空にとっては当然の結果と言えます。2013年にBoeing777Xの発注を150機、2019年にはBoeing787-9を30機とエアバスA350を50機発注していますので、将来はそれら230機が今後20年にわたっての主力機になるのです。
それでは、現行の273機はどうなるのかの答えが今年の105機の改造という発表で明らかになりました。新造機230機に105機を足した335機が最終系。そしてそこに至るまでに徐々に現行機が削減されていきますので、最大機数では168機を足して、503機というとてつもない数字になります。
この数字はどれくらい凄いかを検証しますと、ワイドボディ機数比較で2020年の有償旅客キロ(RPK)世界一の中国南方航空で114機、世界第2位のアメリカン航空で116機という数字です。
また、エミレーツ航空と近いワイドボディ機が全体の90%を占めるシンガポール航空で130機。同じく95%の割合のャセイパシフィック航空で159機という結果です。エミレーツ航空の機材陣容は尋常ではない凄さがわかると思います。
ただ、機材数が多いだけでは提供座席キロ(ASK)が大きいだけで実際に搭乗者数が伴わないとRPKは上がりません。それでも、世界の中心を中東に引き寄せる力のあるエミレーツ航空なら世界一になる日が来るかも知れません。