エミレーツ航空グループの2025年3月期の好調な決算を公表

エミレーツ航空
エミレーツ航空のA380と手前はdnataの電源車です

エミレーツ航空のA380と手前はdnataの電源車です

エミレーツグループは、2025年3月期の決算で過去最高の業績を達成しました。税引前利益は227億ディルハム(約9080億円)、前年同期比18%の増加となりました。また、売上高は1,454億ディルハム(約5兆8160億円)に達し、6%の増加を記録しました。現金資産も534億ディルハム(約2兆1360億円)となり、13%の増加を見せました。

対比としてANA HDの売り上げ2兆2618億円、最終利益が1530億円と比べると、エミレーツ航空は売り上げで2.5倍、利益で5.9倍という数字になります。

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エミレーツ航空の収益力向上

エミレーツ航空は、税引前利益が212億ディルハム(約8480億円)と過去最高を記録し、前年同期比20%増加しました。売上高も1,279億ディルハム(約5兆1160億円)に達し、6%増加しました。これによりエミレーツ航空は現在、世界で最も収益性の高い航空会社となりました。

dnataの成長

dnataは、エミレーツ航空グループの重要な子会社で、航空業界向けにさまざまな地上支援サービスや物流業務を提供している企業です。税引前利益は16億ディルハム(約640億円)で、前年同期比2%増加しました。売上高は211億ディルハム(約8440億円)で、10%増加しました。特に空港業務とケータリング・小売部門で堅実な成長を達成しました。

エミレーツ航空クーリエサービスの画像Emirates

持続可能性への取り組み

エミレーツ航空は持続可能な航空燃料(SAF)の導入を進め、環境への負荷軽減に貢献しています。また、社会貢献活動として、機内改修で回収した座席の生地を再利用し、通学用バッグを製作して、恵まれない子どもたちに配布するプロジェクト「エアクラフテッド・キッズ」を実施しました。エミレーツ航空は前期140億ディルハム(約5600億円)を成長戦略の一環として、航空機、施設、設備、企業、最新技術へ投資しました。

ドバイエアショーでのエミレーツ航空A380と客室乗務員

好業績の理由

この好業績には理由があります。1. 世界的な旅行需要の回復、2. プレミアムクラス需要の高まり3. グローバルネットワークの拡充、4. 運航効率の向上と新機材の投入5. 物流部門dnataの強化、6. 燃料価格の安定化と効率的なコスト管理 7. 投資とイノベーションといった具合に、総合力が向上したと考えられます。

2025-26年期の展望

エミレーツ航空は2025-26年にエアバスA350型機16機とボーイング777フレイター型機4機を導入予定で、輸送能力の強化を図ります。また、dnataは新たな施設を開設予定で、さらなる事業拡大を目指しています。グループ全体の従業員数は前年比9%増の121,223人となり、過去最大となりました。

世界第4位のエミレーツ航空は世界TOP3を目指して順調に経営基盤を固めています。

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