リージョナルジェットの市場から三菱航空機とボンバルディア航空機が消滅ないし縮小したため、現在の西側諸国の最大150席クラスのマーケットはエアバス(A220)とエンブラエルの2強になっています。
エンブラエルは、ファーンボロエアショーに最新のE-JetE2の3つのモデルのうち大きな2機種であるE195-E2とE190-E2を展示させました。
E195-E2は3クラスで120席から最大146席でシリーズ最大の機体です。機内でのビジネスクラスは、2-2の配列でエコノミーと同じでありながら隣席と互い違いに並ぶシートで広く感じます。窓とオーバーヘッドビンの大きいのが特徴ですので、このクラスではとても快適な航空機です。
E190-E2は3クラス97席から最大114席の機体です。エンブラエルの機体はシングルクラス仕様でした。
両機種が地上展示されたのに加え、E190-E2は飛行展示も行い、観客を魅了しました。4年前のファーンボロの空にはMRJ(当時)がこの地で飛ぶ姿を見ていましたので、時は経ち市場から淘汰されたことを身をもって感じます。日本人としては複雑な心境です。
エアショー会期内にエンブラエルが発表した今後20年間のリージョナル機の需要は、有償旅客キロ(RPK)ベースで3.2%の増加が見込め、コロナ禍の影響は2024年までに2019年レベルに回復すると予測します。
具体的な需要は、ターボプロップ機で2,280機、ジェット機で8,670機の合計10,950機と予測しています。この数字は1年間で550機ほどとなる数字です。これが仮に実現するのであれば、有望な市場ですね。