ヴァージン・オーストラリア航空は本日12月14日、オーストラリアのケアンズと羽田空港を結ぶ路線を2023年6月28日(水)にANAとのコードシェア便で新規開設する計画を発表しました。この路線は、羽田空港の新規発着枠を利用し、同社が2020年の夏スケジュールからブリスベン発着で運航を開始する予定だったものです。同路線は運航断念になるどころか、同社はコロナ禍の影響で、2020年4月21日付けでヴァージン・オーストラリア航空は経営破綻してしまいます。
長距離運航機材のボーイング777-300ERとエアバスA330-200を売却し、ボーイング737-800型機に機材を統一した上で国内線の運航から経営再建を行なってきました。コロナ禍によって断念したその計画は、当初のブリスベンからケアンズに変えての運航となりました。
驚くべきことは、その機材。2020年の就航時には同社の持つワイドボディ機のボーイング777-300ER(
339席)とエアバスA330-200(275席)のうちエアバス機を使用する予定でした。今回、発表された運航機材はナローボディのボーイング737-8(737-Max8、170席)なのです。同型機の航続距離は3,550nm(6,570㎞)であり、ケアンズの3,651nm(6,757㎞)は航続距離を越えており、増槽タンクの装備をしてくる可能性があります。発着地をブリスベンからケアンズに変えたのも、865nm(1,602km)日本に近いことも理由に挙げられるでしょう。
ヴァージン・オーストラリア航空はケアンズ発AUD699(約65,000円)の「ハロートウキョウ」セール運賃を発表しており、日本発運賃は2023年初頭より販売を開始します。ヴァージンオーストラリア航空はLCCではないものの、エコノミークラスでは無料の紅茶、コーヒー、水のみの提供となり、食事は購入することが必要です。
就航記念のリリースでは、ヴァージン・オーストラリア航空ジェインCEO以下6名の祝辞が寄せられており、そこには在ブリスベン日本国総領事館の小野総領事の言葉も掲載されており、同社の力の入れようがわかります。
日本発国際線でナローボディ機の最大運航距離になることは間違いなく、経営破綻後3年での路線復活を祝いたいと同時に今後の動向に注目していきます。
便名 |
区間 |
出発 |
到着 |
運航時間 |
運航頻度 |
機材 |
VA77 |
ケアンズ—羽田 |
13:15 |
20:00 |
7時間45分 |
毎日1便 |
ボーイング737-8 |
VA78 |
羽田—ケアンズ |
21:45 |
6:15 |
7時間30分 |