ANA、2025年2月25日に最大77機の新たな機材発注を発表したその目玉は?

エンブラエル
提供:EMBRAER

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ANA(全日本空輸)は、2025年2月25日に新規機材発注を発表しました。今回は、ANAの長期的な成長戦略を支える重要な発表であり、特に国際線の拡大や国内線の需給調整を視野に入れた内容となっています。筆者の考える驚きの発注順に以下の通りならべてみました。

最新鋭リージョナルジェットE190-E2を日本初導入

ANAは、エンブラエル最新鋭のリージョナルジェット「E190-E2」を国内線に初導入することを発表しました。JALグループで使用するE190などはひと世代前のモデルになります。

この機材は、機動的な需給適合を図るため、需要が変動しやすい国内線において重要な役割を果たします。E190-E2は小型ながら効率的な運航が可能で、国内線の柔軟な運航体制を構築するために最適な選択と言えるでしょう。

会場に地上展示されるライバル機になるはずだったMRJ機

エアショー会場のエンブラエルE190‐E2

筆者は、2018年のイギリス・ファーンボロエアショーにて当時のMRJとこのE190-E2が同会場に地上展示されている場面を撮影していました。エンブラエル社の客室乗務員が案内する客席は2-2配列で広々としていました。

E190-E2のコックピットにはエンブラエルのテストパイロットがいた

E190-E2機内でエンブラエルの客室乗務員が案内してくれた

ピーチにエアバスA321XLR型機 3機を発注、Air Japanの戦略的展開

さらに、ANAは、LCCのピーチ向けにエアバスA321XLR型機を3機発注しました。この機材は、中長距離の運航が可能であり、ピーチの国際線ネットワークを拡大するための重要な要素となります。これによりANAグループはボーイング787-8を使用したAir Japanという国際線LCCと路線が競合することが増え、お互い切磋琢磨していく方針が考えられます。

ボーイング787-9型機 18機を発注し、長距離国際線を拡充

ANAは、ボーイング787-9型機を18機発注しました。この機材は、ANAが今後拡大を目指す国際線において重要な役割を果たすことになります。787-9型機は、優れた燃費性能と長距離運航能力を備えており、これによりANAはより効率的に長距離国際線のネットワークを拡大することができます。今回の発注は、ANAの国際線ネットワークの更なる強化に向けた布石です。

提供:エンブラエル

まとめ

ANAは、今回3社のメーカーの機材を発注したことになり、ANAの新世代機の比率は91%にまで増え、世界でも有数の環境意識の高いエアラインになります。長期的な成長を見据えた戦略的な発表です。これにより、ANAグループは、国内外の需要に柔軟に対応できる体制を整え、今後の競争力強化を図ることが期待されます。

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