航空貨物シリーズ② 運賃ってどう決まるのか

フレーター


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航空運賃といえば、旅客輸送の運賃はインターネットですぐにわかります。

それに較べて、航空貨物の運賃はどのように決まっているのか解かりにくいですよね。この部分をお話してみます。

前回、船と違って航空は輸送量が違うという話をしました。

それほどまでに、搭載量が違うとなると、航空機で船と同じ物を運ぼうとするとすぐに機内に入らないなんて事態が起こりえます。

ほぼどんなものでも運べてしまう船と飛行機の運賃規則が同じでいい訳がありません。飛行機には一つのルールがあります。

航空貨物1KGに対しての容積重量が6,000立法センチメートルと定めてあるのです。

仮に貨物の実重量が10kgで、縦40cm×横40cm×高さ40cmのサイズだったとしましょう。この貨物は、実重量で運賃計算するのでしょうか、それとも容積重量で計算するのでしょうか。

回答は、40×40×40=64,000÷6,000で、10,666kgという答えになります。

端数は0,5kg単位で切り上げになりますので、実重量より重い11kgの容積重量を取る貨物という計算になります。

限りある航空機内を有効に使うために、容積が大きい貨物に対しては、実重量よりも容積重量で運賃計算される場合があるということです。

この容積重量のルールをもとに、国土交通省に届け出た貨物運賃タリフに基づいて、航空会社とフォーワーダーで決めていきます。

企業間同士の大口の契約が主ですので、割引があります。

実際のタリフから何%レスという時代もあったのですが、今ではフラット運賃と言って、キロ当たり○○円という運賃設定が多くなっています。

この運賃は、表には出てきませんが、日本銀行のサービス価格指数調査がありますので、基準年より価格の上下は判ります。

航空運送状では、運賃重量×運賃=請求運賃が明記されて貨物とともに運ばれますが、この運送状もE-AWBと言って電子化されて来ています。

原油価格の低廉にともなって、旅客運賃に燃油サーチャージを取得しない例が増えましたが、貨物ではキロあたり○○円とまだ取得するケースが大半です。

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