©Norwegian Air Shuttle ASA
1月14日、北欧ノルウェイのLCCノルウェイジャンは新事業計画の中で長距離サービスを断念し、欧州域内の路線を強化していくことを発表しました。同社は、ボーイング787シリーズを37機とボーイング737シリーズを103機持つ世界のLCCの中でも大手となるエアラインです。長距離路線では大西洋を超えて、ロサンゼルスなど目的地を持っていました。
長距離輸送を行うLCCは世界でも数えるほどしかなく、規模でいえば同社が最大手の位置にいます。アジアのエアアジアXは運航停止が続き、規模は小さいものの、スクートが飛んでいる程度。過去に欧州で長距離LCCが生まれましたが、ことごとく撤退を余儀なくされています。BAがメインのIAGグループのLEVEL、エールフランスのJOON、アイスランドのWOW Airなど全て運航を停止しています。
LCCのビジネスモデルは機材の稼働率を上げて飛ぶことが基本とされており、長距離では高稼働を活かすことができません。LCCの誕生が遅かった日本では、JALグループのZIP AIRがコロナ禍の中で貨物輸送のみで定期便を開設しましたが、厳しい門出は間違いないでしょう。
コロナ禍後の長距離LCCの再興を期待したいと思います。