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航空貨物輸送の需要は増加傾向が続きます。旅客輸送が100%に戻るには一説では2~3年かかるという見通しですから、旅客機の床下で運ばれる貨物スペースの供給量が足りません。そのような中、超大型機の運航を停止するエアラインが続出し、その余剰機材を貨物機に転換しようと検討が進みます。
ルフトハンザドイツ航空の技術部門の別会社「ルフトハンザテクニーク」がA380の改修プログラムが進んでいると発表しました。40以上のエアラインから検討依頼があり、うち15のプロジェクトが進行中とのこと。
ボーイングの大型機747-8が貨物機先行となったのとは対照的に、エアバスA380のプロジェクトは貨物機案が暗礁に乗り上げました。フェデックスが貨物機を10機発注したことで進んだのですが、その後計画の遅れからボーイング777Fに発注替えとなりました。
どうしてここまでの改修案が進むのか。それは旅客機機内への貨物搭載は、バラ積みしかできない為に、搭載に莫大な時間が掛かります。貨物機のように大きなカードドアがあれば、パレットやコンテナに事前に組み上げたユニットを搭載すれば済む訳で、時間とコストが見合うからです。
ただ、旅客機から貨物機への改修は、かなり大きなものがあります。大きなカーゴドアの設置に始まり、床面強度の増強や各座席への酸素供給装置を外し別の防火設備を設けなければならないからです。
感染は収まって欲しいですが、新たな航空機の登場に興味がわきます。