
パリス・ヒルトンが所有するガルフストリームG450 ©Standard Aero
パリス・ヒルトンが所有するガルフストリームG450(N11PH)は、2025年秋に鮮やかなカスタマイズ塗装を終えて新たな姿を現しました。自身の代名詞ともいえるピンクを基調としたこの機体は、単なる移動手段を超えた、彼女のブランドアイデンティティを象徴する空飛ぶ芸術作品へと進化を遂げています。

パリス・ヒルトンが所有するガルフストリームG450 ©Standard Aero
起業家パリス・ヒルトンという人物
パリス・ヒルトンは、世界的な知名度を誇るアイコンであり、多才な顔を持つビジネスパーソンです。単なるセレブリティの枠に留まらず、起業家、DJ、モデル、そして近年では社会活動家としても精力的に活動しています。
彼女は自身のメディア会社「11:11 Media」を率い、コンテンツ制作からデジタル資産、さらにはスキンケアブランド「Parívie」や30種類に及ぶ香水ラインなど、広範なビジネス帝国を築き上げました。
また、自身が過去に経験した施設での虐待問題をきっかけに、児童保護のための法改正を訴えるなど、社会的なインパクトを与える活動にも注力しています。今回のビジネスジェットの刷新は、こうした彼女のクリエイティブなビジョンと、多忙なスケジュールを支えるプロフェッショナルを象徴するものといえます。

パリス・ヒルトンが所有するガルフストリームG450 ©Standard Aero
塗装を担ったスタンダード・エアロの技術力
今回の壮大な塗装プロジェクトを担当したのは、航空機のMRO(メンテナンス・リペア・オーバーホール)における世界的リーダーであるアリゾナ州スコッツデールを本社とする「スタンダード・エアロ」です。同社は民間、軍用、そしてビジネス航空の各分野で包括的なサービスを提供しており、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する業界の有力企業です。
特にイリノイ州スプリングフィールドにある同社のサービスセンターは、外装塗装において高い評価を得ています。今回のプロジェクトでは、著名な航空機デザイナーのサラ・メスペルト・ララニャガ氏と提携し、パリス氏のこだわりを形にするために高度な技術が投入されました。

パリス・ヒルトンが所有するガルフストリームG450 ©Standard Aero
パールが輝くパリス・ピンクの機体
今回のカスタマイズで最も特徴的なのは、その塗装工程の複雑さです。通常の塗装が3回塗りであるのに対し、このG450には5層にわたる塗装が施されました。ベースとなるメタリックホワイトの上にパール層を重ね、さらにクリアコートを2層重ねることで、光の当たり方によって表情を変える独特の輝きを実現しています。
使用されたカラーは、メタリックホワイト、メタリックピンク、そしてPPG社によって公式に認定された特注色「パリス・ピンク」の3色のみです。機体全体に描かれた星の模様やピンクのアクセントは、ビニールデカールを一切使用せず、すべて熟練の職人による手作業のマスキングと塗装によって仕上げられました。
細部に宿る遊び心とアイデンティティ
機体にはパリス氏らしいユニークなディテールが随所に散りばめられています。主翼端のウィングレットには、彼女の有名なキャッチフレーズである「That’s hot」や「Loves it」が記されました。さらに、機体の下部には「SlivAir」の文字が大きく描かれており、地上から見上げた際にも彼女の機体であることが一目でわかるようになっています。

パリス・ヒルトンが所有するガルフストリームG450 ©Standard Aero
機体後部には彼女のサインも直接塗装で再現されており、まさに世界に一機だけのパーソナライズされたジェット機が完成しました。スタンダード・エアロの精密なエンジニアリングとパリス・ヒルトンの独創性が融合したこのG450は、ビジネス航空におけるカスタマイズの新たな基準を示したといえるでしょう。

