ボーイング747熱が冷めません。生産停止のニュースや、キャセイパシフィック航空の退役の話題などで、改めて取り上げられています。
そのような話題の時期に、新たなジャンボの書籍が発刊されました。
JTBパブリッシングのキャンブックスシリーズの「747ジャンボ物語」です。著者の杉江さんの講演会が神保町書泉グランデの7階祭事スペースで開催されました。
2時間近い講演と質疑応答があり、充実の時間を過ごしました。
ジャンボに関しては、多くが語られていますので、改めて紹介するまでも無いのですが、この名機を講演の内容から振り返ってみました。
著者は、JALでB747、その後J-AIRでエンブラエル170を操縦されたパイロットです。ボーイングから、B747の操縦時間の世界記録で表彰されたのも有名な話です。
その時にボーイングから寄贈された、747の全金属製モデルを持って来られ、全員に持たせてくれた配慮に嬉しくなりました。主翼には、ジャンボ生みの親「ジョー・サッター」氏のサイン入りでした。
ご本人は法学部卒の文系。鉄道が好きで、鉄道マンを目指していたとは知りませんでした。当初より一直線にパイロットを目指したのではなく、鉄道と聞くと、とても親しみがわくのは私だけでしょうか。
時の世界一と言われたパンアメリカン航空の大量輸送の要求から実現した機体です。
その性能は、それまでの航空旅行を一変させる経済性と快適性を兼ね備えた素晴らしい航空機であったといえます。
その特徴は、
1.
初めての機内の通路二本のワイドボディ機で快適である。
2.
4発エンジンの安全性の高さ。双発機にあるエンジンの共振が無い。
3.
主翼にたわみができるように設計されており、揺れが少ない。
飛行中の機体から管制へのエンルート報告でTB1~6の揺れのカテゴリーで、B747は常に
他機よりも2ランクは低い。
4.
マッハ0.85のスピードは、他機よりも速い。
5.
高速でのタックアンダー(音速に近い速度での機首下がり現象)が出ない。
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