新しい年が始まったのを機に今年の航空業界の動きを探ります。
先に昨年を振り返ると、2019年は日系企業に新機材が導入されて話題となりました。ANAにはA380が、JALにはA350-900が加わりました。両社を比べるとエアバス機材であることは共通しているものの、導入理由に差があります。
ANAは、大きなレジャーマーケットに大型機を入れるという試験的な試みがありますが、JALは純粋な機材更新となります。ライバルの2社がそれぞれ今までワイドボディーで導入実績の無い(JALにおけるJAS機材を除く)エアバス機がラインナップに加わったことは興味深い動きです。
今年の航空業界の大きな動きは、まさに路線。羽田空港の新規発着枠の増加による新規就航路線が活発になります。まずは、新規航空会社の就航では、バージン・オーストラリア航空のエアバスA330-200型による羽田⇔ブリスベン就航がインパクトあります。次に成田から羽田に路線を移管するだけでなく、エアラインによる新規路線であることに意味があります。
この部分では、ANA対JALではANAが圧勝。新規路線はミラノ(MXP)、ストックホルム(ARN)、イスタンブール(IST)、モスクワ(DME)、深セン(SZX)の5都市です。
成田空港は長距離路線の減便方向にありますが、新規就航もあります。日本初乗り入れは、イスラエルのエルアル航空がBoeing787-9型機で3月11日(日本発12日)より就航開始します。また、JAL(Boeing737-800)、ANA(A320neo)の同時期就航で成田⇔ウラジオストクも始まります。
今後、インドの航空会社が決まり、中国とロシアのエアラインのスケジュールが決まっていきます。JAL系の新規LCC ZIP Airの就航も控えていますし、台湾で新規設立されたStarlux航空の日本線就航も期待したいところです。
オリンピックの開催でのチャーター便も含め一気に拡大する首都圏の空。くれぐれも安全第一でいきたいものです。
(写真はイメージです)