ブログ記事にする話題としては少し硬い内容になりますが、タイミングとしてはちょうどいいので取り上げてみました。
JALが経営破綻したのは2010年1月19日。今年10年が経過しました。企業再生としては成功し、順調に業績を伸ばしています。ただ、その間失ったものも大きく、破綻前の姿に戻ったわけではありません。
エアラインの規模を表す有償旅客キロ(RPK)で比べると、経営破綻前2007年にはJALは85,103(百万)で世界12位にいました。当時、ANAは59,135(百万)で世界20位。最新の2018年DataではJALが70,855(百万)で世界29位、ANAは23位で91,481(百万)となっています。この間、ANAはランキングは別としても、業績は大きく躍進し、JALは輸送規模が回復に至っていない現状となっています。
わかりやすく旅客数で比べてみると、国内と国際を合わせ、JALの経営破綻前は5.5千万人だった数が現在は4.4千万人と減っています。ANAを同時期で比べると、5.0千万人が5.4千万人に増えている状況です。
その間、欧米、中国や中東のエアラインとLCCが大きく飛躍しました。
JALは2012年の再上場から、政府監視下にあった8.10ペーパーが解除される2017年まで、規模拡大が抑えられていました。昨今のJALの動きを見ると、ZIPエアTOKYOの設立を始め、積極的な機材更新、路線拡大へとチャレンジする姿が見受けられます。
両社経営計画ローリングプランの発表は2月中旬と聞きます。世界にチャンレンジし始めたANAに対してJALがどう規模拡大していくか楽しみです。